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本学園卒業生で東京2020パラリンピック日本代表の髙桑選手(NTT東日本所属)に、深谷・東京両高校の陸上部生徒がインタビューしました。

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本学園卒業生で東京2020パラリンピック日本代表の髙桑選手(NTT東日本所属)に、深谷・東京両高校の陸上部生徒がインタビューしました。

2021年12月15日
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パラリンピックはいつでも「夢の舞台」
出場した3つの大会一つ一つにそれぞれで大きな思い出

Q. ロンドン、リオデジャネイロ、東京の3大会に出場しての感想をお聞かせください。(深谷校 2年)

私が初めて出場したパラリンピックは、2012年のロンドン大会のときです。
それまで、言ってしまえば日陰の存在だったパラリンピックが、一気に注目を浴びるようになって、史上最高に成功したと評価された大会でした。
私は、その大会に選手として出場したわけですが、初めてのパラリンピック出場であっても、「これは本当に、今までになく素晴らしい大会」とわかったぐらい、本当に見事な大会でした。
この後にパラリンピックを開催する国は大変だろうな、と思ったくらい素晴らしい大会でした。

実際には、そんな我々の心配をよそに、リオデジャネイロ大会、そして東京大会も素晴らしい大会になりましたが、私のようなパラアスリートにとっては、やはりパラリンピックはどんな大会でも特別な舞台なんだな、と出場する毎に感じています。

その3大会、私個人としては、それぞれで自分の立場が違う大会になっていたなと思っています。
最初の大会のロンドン大会は、もう初心者。
本当に、何も、右も左も分からない。
「当たって砕けろ」みたいに、何も怖くない状態でぶつかっていくことができて、最初から最後まで「楽しかった」という大会でした。

ロンドンから4年後のリオデジャネイロ大会は、4年間しっかりとパラリンピックを目指して取り組み、「少しアスリートって言えるように、また言ってもらえるようになったかな」くらいの気分で、気持ちで臨んだ大会でした。
もちろん、自分の立場も変わり、応援してくれる人やいろいろな周りのサポートの数も変わり、責任のようなものもしっかり加わったと感じた大会でもありました。

今回の東京大会は、私だけではなく、多くの人にとってもすごく重要な大会になったと思います。
それは、自国開催であったということ。
加えて、新型コロナウイルスという全く未知の状況。
最適な大会運営をするにもどのようにしていいかわからない、手探りでやっていかなきゃいけない、そんな状況の中で我々は海外の選手を迎えて出場する、というすごくいろいろな意味で特別な大会になりました。

ただ、私にとってこの3つの大会は、今のところどれも、ひとつひとつが印象に残っている大会です。
私にとっては今でも夢の舞台ですし、パラリンピックに出場して得られるものは本当に唯一無二なもので、一つ一つの大会それぞれで大きな思い出が作れたかなと思っています。
一言で言うと、「夢の舞台」だなというのが、3大会を経験してみての感想です。


「好き、楽しい、挑戦したい」が私の原動力
気持ちの根底にある「好き」という思いを大事にしたから足を切断する決断ができた

Q.私は9月に膝の手術をして、今リハビリ中なんですけれど、辛いときにどのように、どう乗り越えられましたか?(東京校 2年)

大変ですね…。9月?つい最近ですね。
やはり辛いときは、辛いですよね。
皆さんきっと、いろんな思いを持って、陸上競技というものに臨んでいると思いますが、その根底には陸上競技が好き、スポーツが好き、体を動かすのが好きという、すごく純粋な思いがあるはずです。

私にとって、その「何かを好きだな、何かをやるのが楽しい、何かに挑戦したい」ということは、すごく原動力になっています。
それは苦しいときや、もうやめてしまいたいなって思ったときこそ思い出すようにしていて、「自分は何がしたかったんだっけ、何が好きなのかな」というように、そこに立ち返るようにしています。

少し状況は違うかもしれないですが、私が足を切ったときのこと。
中学校1年生で病気が見つかって、どうして足を切る選択をしたのか。
実は、足を残す方法もあったんです。
足を残す方法もあって、残すか、切るか。
お医者さんからいろいろな説明を聞いた後、「残すか、切るか、あなたが決めなさい」と中学校1年生のときに言われました。
そのとき、どうしようかなって考えるじゃないですか。
それで、「私は何がしたいんだろう、このあと」と、ふと思ったときにスポーツがしたいと思ったのです。
小さいときから、いろいろなスポーツをやってきて、そのスポーツが自分のこれからの人生において、全くできなくなってしまうことは、まずありえない。

主治医の先生からアドバイスをいただいた言葉の中には、「今、義足も良くなっているから、ひょっとしたら義足になってしまったほうが、スポーツをやりたいのであればいろいろな選択の幅が広がるんじゃないの」とも言われました。
やはり、私はスポーツが好きで、体を動かすことが好きで、何か必ずスポーツをやりたい。
まだ陸上競技とは決めていなかったときですが、「何かスポーツをやりたい、それならば切断して義足になってしまおう」と決めたのです。

今思い返してみると、そのときも自分は何が好きなのか、何のために生きていきたいのか、人生に何が必要なのかを考え、自分の気持ちの根底にある「好き」という思いを大事にしたから、足を切断する決断ができたのかな、と思います。
何で陸上競技をやりたいのか、自分は好きな気持ちでできているのかについて、一度自分で向き合ってみることは、意外と大事なことなのだと思います。
がんばってください。応援しています。

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